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本当の恐怖

物語

ウイグル獄長の泰山流双条鞭がうなり、ケンシロウに襲いかかる。「どうだ恐怖の味は!」 しかしトドメのはずの一撃は、逆にウイグルの顔面に跳ね返ってしまった。なんとケンシロウは鞭の先を蝶結びにしていた。面目丸つぶれのウイグル。「今度は、お前に本当の恐怖を味わわせてやろう」ケンシロウの余裕ぶりにカサンドラの衛兵たちも動揺をはじめた。

補完理由

このシーンの元絵 とにかくこれはひどいクズレ、というより意図的な辱めといってもいい。鞭を振り回す体も紙くずを丸めて紐で縛ったようなデッサンで難攻不落のカサンドラ伝説とまで言われたウイグルの屈強さは微塵もない。 しかしでたらめな作画しか出来ないかというと、同シーンでのマミヤとレイはこうである マミヤに至っては、これでもかと髪の毛サラサラに動いている。 この美形との格差は何なのか、獄長が不当に貶められていることに憤りを禁じ得ない。はじめらかどうでもいいザコキャラ、というより認識がギャグなのである。獄長をこのままほっておけぬ!と、拙い画力でも補完ページを作ろうと決心した。カナメめ〜〜、ファンの恐怖の味を知るがいい!(と言って向ける矛先はすでにないが)

自分で補完画像を描いて思い知ったが、絵を描くことは大変な労力である。それを動かすための観察力と爆発的な作画量とをこなしていることは、それだけで驚愕に値する。しかしだ、第40話の中でも後半のトメ絵では、突然作画力がアップしている。 テロップを見る限り作画は和田卓也・カナメプロとなっているが、重要なトメではチーフレベルの作画でバックアップし、あとの動いて流れてしまうシーンはカナメの若い連中に好きにさせてしまったのか?なおさらやりきれない。こうしてシリーズの中でも極端に作画がクズレた回に当たってしまったウイグルは、ギャグキャラとして定着していくことになった。テレビの元絵はひどすぎて補完不能のため劇場版から流用、といっても引きの絵なので密度がないのは残念

 

伝説崩壊への予兆

傲慢な獄長がはじめて焦りを見せ始めるこのシーンは、北斗の拳特有の「悪役のおごり」がケンシロウの怒りを買い、この先自分で破滅を導くというカタストロフィを読者に期待させる。 つまりウイグルの「伝説へのおごり」がその巨体とともに崩れ去っていく予兆である。 トキと再会するために倒すべく巨大な敵として登場したウイグルだが、早くも自慢の双条鞭を見切られ、あろうことか自分の顔面に激突、面目まるつぶれにされる。体格と言い風格と言い、圧倒的な存在感で悪役を期待させたが、早くもここで「お前はザコだ」と烙印を押されてしまった。しかしこの後、意外にもこの怪力巨漢はケンシロウに善戦する。カサンドラでの話自体、恐怖を振り払い拳王の影に対し抵抗するという流れにおいて重要な転換点であり、決してザコとのお遊び話ではない。 

 

 

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