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力におごる者

物語

ウイグル獄長はその圧倒的な巨躯とパワーを遺憾な発揮し、恐怖によってカサンドラを支配していた。ウイグルを倒そうと果敢に挑戦した武道家達も、すべてこの男の敵ではなかった。挑戦者たちの墓標はカサンドラ伝説の記念碑となり、ウイグルはカサンドラ伝説の名をほしいままにしていた。ケンシロウを救世主として見込んだ衛士ライガとフウガは、カサンドラ伝説を倒すべく自ら彼らを城内に引き入れた。戦々恐々とする城内、やがて挑戦者の前に獄長ウイグルが現れた。

補完理由

このシーンの元絵 ケンシロウの前に初めて現れる重要なシーンだが、獄長の暴君ぶりというより担ぎ手が気になってしまう、特に膝小僧とか。 原作にあったふてぶてしいまでの獄長の存在感、空気の重々しさは全くない。

カサンドラとは

原作によると、カルデラのような巨大な断崖絶壁に囲まれたカサンドラは、人の出入りを拒む天然の要塞だった。監獄島とは言うが実際島かどうかは定かでない。ケンシロウ達が海を渡る話はでてこないし、カサンドラ陥落後まもなく現れる拳王が黒王号に乗って海を渡るとも考えにくい。砂漠のような荒涼とした大地に忽然と現れ、誰も寄せ付けない絶海の孤島のようなという意味であろう。しかし街自体は歴史的な様式を取り入れた建築物が林立し、かつては壮麗でかなり大規模な街であったと思われる。その中心に異様を誇る巨大なタワーの玉座にウイグルは君臨していた。

ウイグルは、挑戦者との闘いぶりを見せつけることで囚人たちに恐怖を植え付け抵抗をあきらめさせ、その累々と残った墓標を戦歴の記念碑とし、自らのカサンドラ伝説の永続性を誇ってきた。かつて鬼と恐れられ悪魔とそしられた凶悪犯たちが哭いて出獄を乞うたことから、カサンドラは「鬼の哭く街」と呼ばれたという。ウイグルはカサンドラに渦巻く鬼たちの慟哭をタワー最上階の玉座で聞きながら、次なる挑戦者を待ちわびる日々を送っていた。

力におごり、暴君の如く振るまうウイグル。人質をとって服従させ、闘う相手に物足りなくなると、囚人たちの命を闘いの賭けにしたり、傍若無人の限りをつくす。その横暴ぶりがひどければひどいほど、自信過剰で不遜な敵であればあるほど、ケンシロウの怒りは深くなり、闘いの末やがて迎えるであろうウイグルの末路、北斗神拳による肉体破壊は、その悲惨さを約束されることとなる。輿に乗って悪役ぶりを見せつける登場シーンは、逆にその破滅的最期を予感させる。

 

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