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踏み越えられる屍

物語

瀕死の状態で執念の死力を見せつけたウイグルであったが、ついに肉体は限界を超し、完全に力尽き、再び墓穴に沈んでしまった。驚愕する兵達は、ウイグルがそこまでの忠誠を尽くす拳王の底知れぬ影になお恐怖を感じ、トキという男の重要さを改めて知ることとなる。

 

補完理由

この補完絵の元絵 黒くベタで処理されていることもあるが、原画自体もかなり崩れている。なお、ウイグルが押しつぶされる際、いったん収縮したかに見えた墓穴のサイズは、ここでプール大まで拡張している。

 

 

最後の命懸けの演出

一度は絶命したかに見えたカサンドラの暴君ウイグルが再び息を吹き返したことは、囚人にとっても獄吏にとっても相当驚愕したに違いない。 これはある意味死者が蘇ったわけだ。 しかも生きていてさえ恐怖の暴君なのだから、蘇ってしまったらなお恐怖となるだろう。 幸いにもウイグルはすぐに再び墓穴に沈んだわけだが、カサンドラで恐怖が身にしみた者たちは、本当にそれが「完全なる死」だとすぐに認めることができただろうか?何せ死んだと思った恐怖の支配者が一度息を吹き返したのである。

歴史的に見ても暴君や独裁者が倒されるときは、凄惨なものだ。 虐げられた人々は本当に死んでいるかウイグルの遺体を棒で恐る恐る突っついたに違いない。 そして動かないことがわかると、恨みを晴らすため遺体を痛めつけ、二度と復活があり得ないと納得できるまで八つ裂きにしてしまっただろう。

原作でウイグルが命を賭けて果たしたトキ登場のための演出は、テレビ版では不適切なセリフに変えられ、なんとも意味不明なものとなってしまった。 悪役は悪役らしく派手に散れば本望だろう。 しかし不本意に殺されては、何のために体を張って悪役を演じているのか? 面白おかしく消費されていく悪役の見せ場、しかしそこには紛れもない「悪役の遺体」が転がっている、せめてそれを直視してほしいのだ。 最後の最後に存在価値を貶めた演出に抗議する意味もふくめ、包み隠さず凄惨な場面を描いた。(何の前触れもなく文脈も分からず、突然この絵を見てしまった方には、不快な思いをさせたかもしれない。なにとぞご容赦を

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